数学の道しるべ―研究者の道とは何か
数理科学編集部 編「数学の道しるべ―研究者の道とは何か」
斎藤恭司先生を初めとした19人の数学者が、幼少期から現在に至るまでの数学との関わりを記した本。
「物理の道しるべ」もある。
若き数学者への手紙
イアン・スチュアート著「若き数学者への手紙」
数学に興味を持つ女の子が数学者になるまでを書簡体小説にしたもの。随所に「数学者の考える数学とはなにか」が表現されている。それぞれのキャリアステップごとでの悩みやそれに対する処方箋のようなものも書かれていたりして、とても参考になる。
志学数学 -研究の諸段階 発表の工夫
伊藤先生の「志学 数学」
数学における研究と発表の実際の取り組みに関する様々な知恵や工夫をまとめた本。
「若き数学者への手紙」と同じく、数学者になるまでの各ステップで役に立つアドバイスが書かれている。こちらの内容は非常に具体的。
数学者に憧れる人なら絶対読んだほうが良い本だと思う。
新・数学の学び方
「新・数学の学び方」
13人の数学者が実体験をもとに、それぞれの数学の学び方を綴った本。
元々1987年に刊行されていた「数学の学び方」の増補版と呼べる本である。
内容としては各先生方がかなり具体的に数学の身につけ方を書かれている。
印象に残ったこととしては、小平先生が勉強された方法は「分からない証明を暗記するまで繰り返しノートに写す」らしいこと。
また、小松先生の「暗記のすすめ」。もちろん丸暗記ではなく、身につくまで何度も何度も手を動かそう、という話だと思う(僕はそう理解した)。
数学まなびはじめ
「数学まなびはじめ (1〜3巻)」
「数学の道しるべ」と同じく、数多の数学者が数学者になるまでの経験を綴った本。
量子力学と私
朝永振一郎 著 「量子力学と私」
量子力学についても面白いのだけど、「滞独日記」は特に読み応えがある。
どんどん結果を出す湯川博士と違って、何を計算しても全く上手く行かない朝永先生の苦しい日々が赤裸々に綴られている。
ノーベル賞を取る程の人でもこれほど苦悩するのだなぁと思うと、なんだか安心してしまう自分がいる。